手術のあとの病院の生活は、時間だけは、たっぷりとあった。食事もない、風呂も駄目、飲み物を飲むこともない、散歩もできない。
時間だけが無限にあった。
私は、「CHI」の実習に時間をかけた。
それまでも「力技」のために練習してきたのだが、今回は違う。
気を抜くと強烈な痛みが襲ってくるので、必死で鍛錬した。
それとともにパソコンの学習も急速に進んだ。
気を紛らすために一生懸命にやった。
ホームページを作る技術も病院で覚えたのだ。
上の2つを睡眠時間を除いて、ずっとやっていた。
いや、夢もCHIの訓錬の一つだから、24時間ということになる。
それ以外は、テレビの時代劇、「ノーペインノーゲイン」という推理小説を読んだことぐらいだ。
こういった修業僧のような生活は、3週間続いた。
断食?を終えて、久しぶりに「おかゆ」を食べた時は、涙が出るほど感動した。
飯が食えるようになると病院の生活は、天国になった。
風呂にも入れる。
高層ビルの屋上にある風呂に入って、下界を見ているといい気持ちだった。
朝風呂に入って、出勤途中のサラリーマンを見下ろした。
皆が「蟻」のように見えた。
